それもてんかん発作!?〜裏話:大仏先生編

何でも屋さんの大仏先生ですが。
(いちおう医者です)
相変わらず書類を溜めまくっています。
まあ、下書きをすればかなりの時間短縮になって、事務方の仕事の効率があがるから別にいいんだけど。


今日もまた、サマリーの下書き。
サマリーの下書きをするには、カルテを最初から最後までじっくり読まなければなりましぇん。
ウッキーがいつも困るのは、病名の決定。
ある意味「主病名」は結構簡単に決められるのですが、場合によっては副病名も幾つかつけにゃならんのです。


今回は「てんかん」。
以前からあったらしい。
薬も飲んでる。
検査は…してないみたい。
発作は……入院中は起きてないみたいねぇ。


はて、てんかんはいろいろ種類があるのだが。
しかもICDではかなり細かく分かれていて、実は結構面倒くさい。
以前てんかんについて個人的に勉強してみたが、難しくて中途半端になってしまった。
どうしよう……やっぱり先生に直接聞いたほうがいっか。



おっ、大仏先生が帰ってきた。


「センセ、この人てんかんあったんですか」
「おう、あったぞ」


専門医じゃないから詳しいことはわからんだろうなぁ。


「なんか詳しいこと分かります?」
「そうだな……とりあえず症候性てんかんでエエよ」
「はあ…」


ぴこぴこと入力していたその時。


「おい、てんかん発作ってものすごい種類があるって知っとるか?」
「…え、はあ、まあ、らしいですね」
「こうやって」


頭をぼりぼりかく大仏センセ。


「頭をかくのもてんかん発作」
「……はあ」
「こうやって」


お尻をぼりぼりかく大仏センセ。


「時々尻をぼりぼりかくのも、てんかん」
「……嘘だ」
「そう。思いつき」


やっぱり。


「じゃあ、大仏先生が駄洒落を言うのも発作ですね」


ふっと顔を上げて、大仏先生。


おうっ、その通りじゃ!


駄洒落を言っているまさにその時は、発作中なんだそうデス。
(もちろん冗談ですからね!!)

●●党〜裏話:大仏先生編

今日もまたまた書類の下書き〜♪

…て、鼻歌歌うような仕事じゃないわい。
本来なら医者の仕事じゃ。でも患者さんが待ってるからはよ書かんにゃらんし。
下書きしないと書かん医者ってのもなー。
面倒くさいのはよーく分かるから、とにかく書いてちょ。

というわけで、今日も大仏先生の未完成書類の山を一つ一つ片付ける。
最近だいぶ慣れてきたんだけどね。

なんだこれは。
訪問看護指示書?
訪問看護の時に注意すべきことを書けってか。

さくさくと下書きをして。
(ありがたいことに前回の書類があったのでそれを応用)
早速大仏先生に見てもらう。
「センセ、出来まひた」
「おっ、どれどれ」

大仏先生は、この指示書を依頼してきた事業所名を一目見て。
「これはどこの事業所じゃ。●産党か?」

は?
この事業所は……そういうトコロのものなの?

「さあ……ちなみに私は甘党ですが」

あ、つい言っちゃった。
やばい、大仏先生はこういうノリは……

すると大仏先生すかさず!

「そーゆーワタシはコンペイ糖

……ひゅううう〜〜

やばい。
大仏先生に染まりかけている!!!

究極のりさいくる〜裏話:大仏先生編

大仏先生の机の上。


未完の書類の山、山、山
サマリー未完のカルテのダンボールが散乱。


噴火して全部溶岩になって流れっちまえ!!


…と思ったウッキーの頭が噴火しそうになりました。


この分じゃ、借りられっぱなしのカルテや行方不明になったままのカルテも見つかりそうだ。
ちょっと時間があるから片付けちゃえ。


製薬会社の宣伝パンフと、先生の好きな趣味の新聞と、院内会議の資料と(こんなの誰も見てねーよ)、文献と(勉強好きの大仏先生は文献だけは山のように持っている)、文献という名のマンガと……


ダンボールに仕分けして片付けてくと、あることに気づいた。


とにかく、割り箸プラスチックのスプーンが大量に出てくる。
しかも使用後
たたまれたペーパータオルも。
さらにこれまたきれいにたたまれたティッシュペーパー
なんか……ちょっと硬いけど。


どゆこと?


不思議に思いながらひたすら片付けていると、大仏先生がやってきた。

「や、すまんね」


すまんね、じゃねぇっっ!!
何だこの大量の割り箸とペーパータオルはっっ!
捨てるんならさっさと捨てるぞ!



…とは口に出さず。

「どうもー、お邪魔してます。外来終わりました?」
「おう、今日もヒマだった」


嘘ばっか。
もう午後3時回ってるのに今から昼ご飯でしょうが。


すっかり冷めてしまったお弁当のふたをパカッと開けたのを見て、ウッキーは新品の割り箸を差し出す。

「はい、お箸」
「いや、それやのうて」
「は?」
「あんたが今片付けてるヤツ」
「……?」


この、明らかに使用後の割り箸?


「これですか?」
「そう、それ。捨てるなよ」
「でもこれ使ってありますよ」
「また使うんじゃ。ほれ、よこせ」


…てことは、つまり、この大量の、使用後の割り箸とスプーンは。


「これ、まさかもう一度使うためにとってあるんですかぁっ!?
「叫ばんでも聞こえとるわ。リサイクルやないか。エコやエコ」
「でもこれ、明らかに3回も4回も使ってますよっ。衛生面で問題があるのでは」
「ワシが使うんやからええんじゃ。なんならやろか?」
「謹んでお断りいたします!」


思わず即答。
そうか、この大量の割り箸とスプーンは再利用するためにとってあるのか。
でもこの量、ハンパじゃないぞ。
割り箸だけで南京玉簾が出来そうなくらいある。
スプーンも売れるほどあるぞ。


…ふと気づく。
ではこの、この大量のペーパータオルとティッシュペーパーは……



ま、まさか…



ふと見ると、ちーんと鼻をかんでいる大仏先生。
鼻をかんだティッシュペーパーを、ゴミ箱に……捨てずに!


ひ、広げて!


たたんだ!


きれいにたたんだ!


たたんで大事そうに机の上に置いた!



うぎゃああああ!

こ、こ、この大量のペーパータオルとティッシュペーパーは、すべて使用後だったのか!



この後、ウッキーが洗面所へ速攻で走ったのは言うまでもない。
だって…だって…


素手で片付けてたんだもん!!


今度から大仏先生の机をあさる時は、グローブ(プラ手袋)はめてやらねば。

リサイクルもここまでくると筋金入りだ。
(ちなみに大仏先生はお菓子の空き箱も絶対に捨てない)

ピッチが鳴ったら〜そりゃないぜよ〜裏話:大仏先生編

ウッキーが思うに。
人が亡くなる時って、連鎖反応とかあるんじゃないかなーとか考えてしまいます。
死亡診断書の発行が増える時期ってのが、あるんですよ。
ウッキーのささやかな経験からすると。


まず年末年始。
モチをのどに詰まらせたってのはともかく、なぜか年末から年始にかけて、霊柩車の出入りが多くなります。


さらに2月。
ぐっと冷え込むのが弱った体に良くないらしく、この時期もお見送りの回数が多くなります。


そして、8月のお盆の時期。
これは2月と逆で、夏の暑さに体がついていかないのかもしれません。
この時期に関してはいろんな説があります。
中でも、ご先祖様が連れてっちゃう、てのが定番。
でもこれは迷信とか信心がからんでるから、何とも言えまへん。


別にこれらの時期でなくても。
一晩に4人とか5人とか、亡くなられる事もあります。
いずれにせよ、まとまって亡くなられることがある時は、連鎖反応なのかなーと思ってしまうウッキーなのです。


さて。
我らが名物外科医(しかもオヤジギャク炸裂)の大仏先生は、今日も病棟と外来と忙しく行き来しておりますが。
ここ数日、大仏先生の受け持ちの患者さんが数人急激に症状が悪化し、たて続けにお亡くなりになっておりました。
しかも大仏先生が当直している間にも、他の医師の担当患者さんも危篤となり、何人が看取っておられました。
カルテ室でも統計用に死亡診断書のコピーをとりながら、「ここ最近多いねぇ」などと言っていたとある日。

その日も、ウッキーは医局で大仏先生の書類の下書きをしておりました。
医局に戻ってきた大仏先生はいささか憔悴しておりましたが、なんとかおだてて書類を見てくれることになり。
さーて取り掛かろうかと思ったまさにその時。

毎度お馴染みピッチが鳴りまして。

大仏先生は「ったくもー」とぶつぶつ言いながらピッチを耳に当てて第一声。




「死にそうか!?」




いきなりかよ!!
隣で固まったままの、ウッキーなのでした。

詰まった時には〜裏話:大仏先生編

毎度お馴染み大仏先生。
今日も超多忙で、外来が終わったのは午後2時。
急いで病棟に行き、透析の患者さんを見て回って。
相変わらずどたどたと走り回っています。

やれやれと医局でご飯を食べる大仏先生に、またもや電話が。
たまたまその場にいたウッキーが出たところ、病棟で何やらあった様子。
ウッキーがまごまごしていると、「替われ」と受話器をひったくられた。
「なんじゃ」
口の中でご飯をもごもごしながら、指示を飛ばしている。
電話を切って、その後もまたぶつぶつ言っている。
どうしたのかな。

「何かあったスか?」

ウッキーの問いに、味噌汁を二口で飲み干した大仏先生が答えた。

「チューブが詰まったとよ」
「はあ」

患者さんのお腹の中に入っているチューブが詰まったらしく、どうしたらいいのかと問い合わせがあったようで。

「ったく事前に指示してあるのに何度も何度も聞いてきやがって。何やっとんじゃ病棟はっ」

おっ、プチ怒りが出てるようで。
これはあまり機嫌を損ねないように、黙って話を聞くに限る。

そう思い、ウッキーは黙って「皆忙しそうですねぇ」と当たり障りのない返事をする。

その時、いきなり大仏先生が箸を止め、がばっ、と顔を上げた。

「こういう話、何て言うか知っとるか?」
「…へ?」

いきなりの問いに、ウッキーは思わず間抜けな返事をしてしまった。
でも大仏先生が何やら楽しそうにウッキーの答えを待っているようだったので、とりあえず考えてみた。

チューブが詰まった時に? 何て言うか? 
「チューブが詰まった」じゃないの?
それとも管理士らしく「人工的に挿入したプロステーシスの機能的閉塞」とか言うの?

結局分からず、降参した。

「えーと……何て言うんですか?」

すると大仏先生は胸を張り、いかにも自信たっぷりにこう言った。


ツマラナイ話


ひゅうぅうぅうぅうぅぅぅ〜…
(木枯らしが吹く音↑)


「この程度のことが分からんとは、おぬしもまだまだじゃのーハッハッハ!」

ハッハッハじゃねえええっっ!
しかも胸張って言うことかぁっ!
くだらんオヤジギャグ言っとるヒマあったらさっさと書類仕上げんか!

そう視線で訴えているウッキーなどお構いなしに。
大仏先生はおかずの野菜炒めを三口で食べきったのでした。
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