診療録のアリバイ管理

診療情報管理士のお仕事。
その一つに、診療録のアリバイ管理があります。

一言で言えば、カルテの貸出と返却のお仕事です。
はっきり言って、地味なお仕事です。
でも、大事な仕事です。カルテが一冊でも行方不明になれば、個人情報漏洩につながるからです。

これは大きな病院であればあるほど大変。
扱う量がハンパじゃ〜ありゃあせん。
小さな病院だと一人でもなんとか管理できますが、大病院では大勢の人員が必要です。

アリバイ管理の方法については、通信教育の教科書や学校で勉強すると思います。
システムを導入する場合は、ここでは特に説明の必要はありません。
システムのマニュアル通りに使えばいいですからね。

診療録管理室の立ち上げに携わっている場合、アリバイ管理に必要な書類や備品をそろえる(あるいは作成する)ことも必要です。
貸出票とかアリバイカードとか台帳など。
システムの導入を考えている場合は、どんなシステムにするか選ばなければなりませんね。
そして、カルテの返却期限も決めましょう。
だいたい2週間以内が妥当でしょうか。

地道に手作業で管理する場合(システムを使わない場合)。
ちょっと大変だけど、カルテは患者さんの大事な個人情報なので、パソコンと台帳の両方で管理する方法があります。
どんな感じになるか、以下に簡単に述べてみます。
方法はいろいろあると思うので、あくまでもご参考にどうぞ↓

必要なもの→入力するパソコン、貸出票、台帳、アリバイカード

(1)貸出票に記入する
貸出票には、貸し出されるカルテの情報(ID番号、氏名など)と、カルテを使う人の情報(持ち出した人、使う人、使う場所、使う理由など)を記入してもらいます。
貸出票がない場合は、オリジナルで作成してみましょう。
記入する人が楽に記入できるように、チェック式にすると便利かもしれませんね。

(2)パソコンに貸出情報を入力する
事前に患者さんのID番号などの基本情報が入力されているのを踏まえた上で、です。
貸出情報を簡単に入力します。
システムじゃありませんから、ちまちまと入力します。

(3)台帳に記入する
貸出票とは別に、台帳を作って記入します。
記入する内容は貸出票とほぼ同じ。
この台帳にはいくつか種類があります↓

・ノートにひたすら書き込むタイプ。
・そのノートが診療科別・年度別・ID番号別などに分かれているタイプ。
・カルテ一つにつき1枚の台帳を作成し、そのカルテが貸し出されるたびにその台帳に書き込むタイプ。

ウッキーはカルテ一つにつき一枚の台帳を作成しています。
そのカルテの貸出履歴が一目で分かるからです。
でもこれはカルテの量が多いと扱いが大変。
だから1日の仕事の最後のほうでまとめて一気に片付けています。
(場合によっては2,3日ためてたり)

(4)貸出票をアリバイカードに入れ、貸し出されたカルテのファイルに差し込んでおく
アリバイカードは医療機関によって様々です。
メーカーに頼んで作ってもらうのもよし、自分で作っちゃうのもよし。
いずれにせよ棚を一目見て、どのカルテが貸し出されているのかがすぐに分かる状態にしておく、というのが良いようです。
(このあたりは病院機能評価でつつかれるらしい)
でもこの作業は、扱うカルテの量があんまりにも多い場合は仕事の能率を下げてしまうかもしれないので、策を考える必要があります。

上記の(1)〜(4)の方法は、パソコンと台帳の二重管理です。
パソコンに入力しておけば、電話での問い合わせなどにすぐ対応できます。
台帳に記録しておけば、貸出履歴がすぐに分かります。

ちなみにシステムは、これらの対応が一瞬で出来るのが魅力。
貸出票も台帳もいりません。多分。
ただしシステムは導入にウン百万とかかかるのが難点。

そして、ただカルテの貸出・返却を行なうだけではありません。
カルテがちゃんと貸出期限内に返却されているかどうか、チェックしなければならないのです。
(これも病院機能評価でつつかれます)
期限内に返却されていないカルテは、「早く返してね」と催促するか、強制回収してしまいます。
ただしこの作業は、巨大な病院では「やってられっか!」という種類の仕事です。
学会やら研究やらで一度に20冊近く貸出される時なんかは、いちいちチェックするのも大変です。
まあ、念のため電話とかで「そっちにこれこれのカルテ、ちゃんとありますよね」と確認することも出来ますけどね。

これもまた地味な仕事ですが、大切な仕事です。
この記事へのコメント
初めまして。
南熊本病院で事務次長をやっております。
現在、日本病院会の診療情報管理士の通教を
受講しており、先日もスクーリングで福岡へ
行って参りました。
当ブログ、非常に楽しくまた興味深く読ませ
ていただきました。
自分の勉強にも役立ちますし、読むほどに心
強く感じます。
これからもよろしくお願いいたします。
Posted by 神西大輔 at 2015年05月28日 08:30
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